【訪問介護】ホームヘルパーの不足感81.4%から2.0ポイント上昇

訪問介護士の日常

ニュースJointの 2025.7.29の記事で「ホームヘルパーの不足感が83.4%になってるよー」というニュースがありました。

みなさんはどう思いますか? この状況が続けば近い将来には自宅で介護を受けれなくなる可能性がどんどん現実になってきています。

今、実際はどうなのか、なぜホームヘルパーは少ないのかを僕の周りの状況を踏まえてお話しますね。

目次

  • ホームヘルパーの不足感、前年度81.4%から2.0ポイント上昇83.4%
  • 今現場ではどんな状況?
  • やっぱりしんどい仕事?
  • 給料はどれくらいなの?
  • 高齢の方と障がいの方の訪問介護は違うの?
  • まとめ

ホームヘルパーの不足感、前年度81.4%から2.0ポイント上昇83.4%

全国の事業所・施設に介護職員の過不足状況を尋ねたところ、「大いに不足」「不足」「やや不足」を合わせた“不足感”は69.1%にのぼった。前年度の66.0%から3.1ポイント上昇。人手不足の深刻化が止まらない現状が報告されている。

とりわけ、ホームヘルパーの不足感は83.4%と極めて高い。前年度の81.4%から2.0ポイント上昇。介護職員を大幅に上回る極めて厳しい状況となっている。


この調査は、介護労働安定センターが昨年10月に実施したもの。全国1万8千の事業所・施設が対象で、9044事業所・施設から有効な回答を得た。

引用元:介護ニュースJoint


この図を見ると10年前も同じくらいだし大丈夫なんじゃないの? と思う方もいるかもしれません。


実際、僕の肌感覚ではこんな感じです。


今現場ではどんな状況?

10年前と比べると圧倒的にヘルパーさんの数は減っています。

僕の働いている事業所では10年前は50人前後のヘルパーさんが働いてくれていましたが、現在は28名、それでもだいぶ多い方です。

退職されたヘルパーさんはほとんど高齢により働くことがしんどくなり退職されました。

現在は、この中で15人位の方は週1,2回の訪問を1,2時間という状況です。

事業所では障がいのある方の支援を中心に、高齢者の方の支援どちらも行っていたのですが、人手不足により障がいのある方の支援のみになりました。


やっぱりしんどい仕事?

よく世間のイメージでは、3k(きつい、汚い、危険)と言われていますよね?

介護職全般で僕にはお話できませんが、ホームへルパーではお話することができます。
これに対する僕の個人的見解は「人による」というのが答えになります。


楽に感じる人
・何かあっても一人で落ち着いて初動対応できる人
(事業所に連絡してその後の対応はしてくれます)
・人と話すことが好きな人
・排泄処理が苦にならない人
・高齢の方、障がいのある方が身近にいる方

しんどく感じる人
・他の職員がいないと何かあった時に不安な人
・人と話すことが苦手な人
・排泄処理が苦手な人
・高齢の方、障がいのある方が身近にはいない方


ちなみに僕はホームヘルパーの仕事は楽しくて楽に感じています。
その理由は、利用者さんと楽しく過ごしながら、家で自分がしていることが仕事になり、喜んでもらえます。


もちろん利用者さんの状況を見ながら常に気を配るということをしなければいけませんが、日常の人間関係と同じです。

むしろ、一人でする仕事なので職員同士で気を使う場面はほとんど無く、ヘルパーさん同士の人間関係は良いと思います。


給料はどれくらいなの?

給料は残業にもよりますが、僕の事業所で常勤の場合は、
だいたい手取りで25〜30万円です。
(残業10時間で手取り27万円位です)

時給で言うと
身体(入浴、食事介助など)2200円〜3000円
家事(掃除、調理など)1700円〜1900円
※処遇改善加算含む・手当、時間帯により差があり


この金額には国から支給される処遇改善加算が入っており、事業所によっては処遇改善加算の配分方法やランクによってだいぶ金額が変わるので注意が必要です。
(僕の場合は約7万円前後は処遇改善加算で入っています)



高齢の方と障がいの方の訪問介護は違うの?

基本的なことは一緒ですが、制度が違う為できることが違います。

高齢者→介護保険法
障がい者→障碍者総合支援法
の制度によって支援がされています。

これにより、細かいところでヘルパーができることが変わってきます。

例えば
通院時→ 介護保険では待ち時間や診察時間は算定されない。
    総合支援法では通院にかかる全ての時間が算定できる。

余暇活動→介護保険法では何もできない
     総合支援法(地域支援事業)では支給時間内で可能

など他にもあるのですが細かい説明も必要になるのでまた別の機会に詳しく説明しますね。

基本的には総合支援法の方が利用者さんの自由に利用でき、余暇活動では、テーマパークや映画鑑賞、買い物、日帰り旅行など色々と楽しまれています。



まとめ
・ホームヘルパーの不足感が深刻化している。

・実際の現場では、高齢化によりどんどんヘルパーが減少している

・ヘルパーの仕事が大変かどうかは人によって全然違う。

・給料は処遇改善加算により大きく変わる。
 (時給1700円〜3000円前後)

・高齢者と障がい者の訪問介護の違いは、介護保険法と障碍者総合支援法の制度の違いにより支援できる内容も少し違う。


いかがでしたでしょうか?

この記事を読んでくれた方の中で1人でもホームヘルパーに興味や関心を持ってくれたら嬉しいです。

この先少しでもヘルパーが増えてくれたらと思います。

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